2007年06月

耐震性の高い住宅とは?

 最近は、実物台の住宅を実際の地震波で、振動させる実験をすることが出来るになりました。

 下の写真は、標準的な在来工法の金物を使用し現在の建築基準法ぎりきりの構造設計してあります。これに、阪神淡路大震災クラスの振動を与えたときのものです。
 通し柱が1階と2階の間で折れているのがわかります。

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 我々が強いと思っていた通し柱が、いとも簡単に折れてしまうのです。

 通し柱とは、下の写真のように断面を大きく欠損するので横からの加重に弱いということが分かりました。

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 そこで最近は、多くの金物メーカーが、特殊な金物を開発し、断面欠損を極力少ない工法をやりまじめました。

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 これらの金物を使用し、同じような実験をすると、現在の建築基準法でも、十分耐力があることが、証明されました。

 私は、この結果をみてから、2階建ての木造住宅の場合は、必ず、金物工法を採用するようにしています。
 何事も実際にやってみないと分からないものです。

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Q値をださないで高断熱住宅は語れない。

  最近の住宅のチラシに住宅の性能を表す、C値(隙間相当面積)とかQ値(熱損失係数)がでてきます。これは、いったい何を示しているのでしょうか。


C値
   隙間相当面積のことで、住宅の気密性を示す指標。
   住宅全体の隙間面積(c㎡)を述べ床面積(c㎡)で割ったもので、単位はc㎡/㎡です。
   これは、現場で器械を使って測定します。

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   即ち、この数値は、住宅に床面積1㎡当たりどのぐらいの隙間があるかを示しています。
   高気密住宅とは、5c㎡/㎡以下を言いますが、この数値は、かなりあまい数値です。
   基本的には、1c㎡/㎡以下であれば問題はなく、気密おたくみたいに、0.1とか0.2とか数値を追いかけても余り意味がありません。気密住宅であることが確認できれば、基本的にはOKです。


 Q値
   熱損失係数のことで、保温性能を示す指標
   住宅の内部と外気の温度差を1℃としたとき、内部から外部に逃げる時間当たりの熱量を床面積で割ったもので、単位はW/㎡K
数値が小さいほど保温性が高い住宅と言えます

   Q値は、私が大学のときは、電卓片手に細かい計算を時間をかけて、やっていましたが、最近は、QPEXというプログラムを室蘭工業大学の鎌田研究室で開発していただいたので簡単に出せるようになりました。

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       新住協データより

 上図はたQ値を図で表しています。
  床・壁・天井・開口部・換気のQ値の合計し、総熱損失係数をだします。
  この合計がいわゆる、住宅の性能を表すQ値です。
  Q値が2.4とか1.6と言われても、性能が良いのか悪いのかわかりません。
  そこで、具体的に一棟ごと、年間の灯油で何㍑を使うかを出します。
 qpex1_2.jpg









←Q値1.268























qpex2_2.jpg


















←年間の灯油消費量552㍑






 ここまで出して、はじめてその住宅の断熱の性能が分かります。
Q値は、今回の現場の場合年間灯油消費量552㍑という結果をだすための道具です。
Q値をださないで、高断熱・高気密住宅ですというのは、車でいえば、燃費を示さないで、省エネ車ですと言っているのと、同じことです。
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防災訓練

 6/24に地元の防災訓練がありました。年二回やっていますが、何時も参加するメンバーは同じで、実際に災害があったらどうなるのだろうかと不安になります。


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 防災訓練は非常に大切だと思います。
 この庄内には、庄内地震と言う非常に大きな地震が約100年ぐらい前にありました。

庄内地震
  1894年(明治27年) 10月22日 17時35分
  マグニチュード  7.0
  震度       5
  死者       739人
  負傷者      8403人
  全壊家屋     3858戸
  半壊家屋     2397戸
  焼失家屋     2148戸
  破損家屋     7863戸
 というものでした。

 専門家に言わせると、
 今後30年以内に地震が発生する確率は最大6%と想定しています。この数値は、国内では、発生確率の高いものして評価されています。
 即ち、この庄内には、災害は、忘れずにやってくるのです。


 震災というと何といっても、1995年1月17日の阪神淡路大震災を思い出します。あの震災が教訓になって、建築基準法の耐震基準が大きく変わりました。
実は、この耐震基準は、大きな震災が遭った後に、そのつど改正されてきています。

 地震に強い住宅をいかに、提供するか。我々住宅業界に携わっている全ての人に課された大きな問題です。

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設計セミナー参加2弾

 実は、6月22日も新住協の設計セミナーに参加していました。

 アトリエ105 鳥潟宏一氏

 彼は、秋田県大館市を中心に活動されている建築士です。

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  彼も我々と同じように、新住協の仲間で、高断熱・高気密を勉強し、その特徴を上手く利用した、設計をされていました。
 
  高断熱・高気密住宅は、室内の温度差が非常に少ないので、吹き抜けを活用した大胆な空間造りができます。

  面白いブランをいくつか、みせて頂きました。
 

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設計セミナー参加

 昨日、仙台で、オーデリック新商品発表会があり二人の方の設計セミナーが開催された。

 一人は、
   建築家・デザイナー  伊藤朱子氏


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  彼女は、一昨年、TV番組『大改造! 劇的ビフォーアフター』に出演された、実力の持ち主です。
  
  彼女の講演のなかで、《いい意味で、お客様を裏切る》という、モットーを聞きました。

  設計においては、非常に大切な事であると、共感しました。

  もう一人の方は、

  インテリアデザイナー 渡邉大祐氏

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彼は、数々の飲食店デザインを手がけて、斬新なアイディアが沢山盛り込まれていました。

  私も、店舗設計は、大好きなのですが、さすがに都会の設計は、違いますねー。

  私は、店舗設計のデザインを住宅にいやらしくならない程度取り入れていくように努力しています。そう言った意味でこのセミナーは、非常に参考になりました。

  いくつになっても、勉強勉強。

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