2007年07月

内は中断熱・中気密でいいや・・・?

 『高断熱・高気密なんて息苦しいし、窓も小さくて、機械的に換気する家なんてダメだ。

 内は、中断熱中気密にして、自然の空気で換気して乾燥させる住宅が一番いいんだ。』

 こんな意見を聞くことがあります。

 最近は、高断熱・高気密住宅という言葉もメジャーになり建設される住宅が大分増えましたが、あの寒い北海道でさえ、新築住宅の50%程度ですので、ここ山形県では、まだまだと言うことです。

 『中断熱中気密住宅』は言葉としては、ありますが、建物としては、実在しません。

 と言うより、どんな建物を中断熱中気密というのかはっきりしません。
 
 そんな、中途半端な住宅をどのように造ったらよいのでしょうか。

 言葉通り高断熱・高気密住宅は、家全体を厚い断熱材ですっぽり覆い、隙間風がふかないように、気密を高めた住宅です。

 そして、改めて、必要な換気を取るため、穴をあけます。せっかく気密を高めて、又穴を開けるなんて、ナンセンスだと思われる方もいるかもしれません。

 しかし、大切なことは、一旦気密を高め室内の換気をコントロールできるようにすることが大切だと言うことです。

 もし、スカスカの住宅だったら換気量をコントロールのしようがありません。

 これは、例えていうならば、ボロボロの服を着て、寒い冬の外に立ってブルブル震えているようなものです。

 そうではなくて、暖かいダウンジャケット(厚い断熱材)を着て、顔を外に出して、呼吸(換気)をする。そして、ちょっと熱くなったらダウンジャケットのチャックを少し開けて涼しい空気(換気)を入れてやることです。
 
 高気密と聞くと息苦しいと、感じる人がいます。

 それでは、鉄筋コンクリートのマンションの人たちは、息苦しいと訴えているでしょうか。

 既に、高気密住宅には、多くの人が住んでいるのです。マンションは、低断熱・超高気密住宅で最悪のパターンです。

 コンクリートの高気密はなんでもなくて、木造住宅の高気密は、息苦しいのチョット変ですよね。

 何故、低断熱・高気密がダメなのか。

 低断熱・高気密住宅は、農家のビニールハウスと同じことです。

 ビニールハウスは、内外の温度差で、すぐに結露が生じます。

 日本のマンションは、本来今非常に人気のある外断熱をしなければならないのに、内側に発泡系の薄い断熱材を張っているのが通常です。

 コンクリートは、熱容量が大きいため、建物全体が、夏場太陽熱で一度温まってしまうとめにくい ので、夜でも熱さが残ります。特に最上階の住人は、寝苦しい夜が続きます。

 逆には、冷たい外気温で建物の中まで冷気を伝え、内部結露の原因になります。

 特に、外壁が冷えやすい北側は、結露が生じやすくなります。

 逆に外断熱にすると、熱容量の大きい利点を生かすことができます。

 ちょっと話がそれましたが、高気密にしても決して息苦しくありません。むしろ、計画的に換気をしますので、今までの住宅より換気が多いかもしれません。

 このように、言葉から受けるイメージだけで、判断をしないで頂きたいと思います。

 いい住宅がほしい方は、やはり自ら、勉強して頂きたいと思います。その為のお手伝いは、いくらでもしたいと思います。
 
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風呂釜など火災13件(長府製作所)

 今日の山形新聞に

 風呂釜など火災13件

     長府製作所製 無償で点検、修理

 という記事が載っていました。

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 私たちは、長府さんのボイラーは、暖房用に使っていますが、給湯用のものは使用していません。しかし、こういうことは、どこの給湯器メーカーさんでもありうることです。それを速やかに、発表したことは、とても評価できることだと思います。

 誰でも、自分の都合の悪いことは、伏せたいものです。そこをあえて、発表し説明することにより、逆にその会社の信頼に結びつく可能性がでてきます。一時期は、非常に大変なときを迎えるでしょうが、その時こそ、その会社の真価が問われるときだと思います。

 時代は既にそういう時です。

 こういう記事を見ると、パロマさんの事件を思い出します。ガス給湯器で、一酸化炭素中毒を起こしていたのを分かっていて、早急の対策をしてこなかったことにより、起こさなくてよい事故があいつぎ、何人かの尊い命を犠牲にしてしました。

 また、このような記事が、載ると石油給湯器は危ない、ガス給湯器も危ない、電気が一番安全だ。などという意見が出たりします。

 しかし、東京消防庁管内で、過去10年間でキッチン用電気こんろで、567件の火災が発生しています。

 即ち、絶対安全なものはありません、我々消費者も使い方を間違えないによく理解をし、少しでも異常を感じたら、建てた工務店に連絡したり、又、直接メーカーに問い合わせるなど、常に危険なものを取り扱っているんだ という意識が大切だと思います。

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白蟻にくわれた!

 昨日、久しぶりに私の実家に顔を出しました。

 すると、いきなり親父が『玄関の柱が白蟻にやられてしまった。』と叫んできました。



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 ウーーーーン   まずは、記念写真と思い、一枚カシャ。

 写真を良く見るとわかるのですが、玄関のサッシをとめるため木枠が土間部分まで伸びています。
これは、現在でもよくやる大工さんがいますが、土間と接した部分が水分を含みやすくなり、結果白蟻などを誘引する原因になります。

 本来は、木枠は基礎の上の部分までにし、下は基礎にあわせて、モルタルなど埋めるのが良いと思います。私は、新築の場合は必ずそうしています。

 親父曰く、『うちら年金生活者だから、今すぐ壊れなければこのままでもいいや』といいつつ薬をまいていました。

 ウーーーーン 防災の年金生活者の話を思い出してしまう。

 詳しいことは、もう少し解体しないと分からないが、多分もっと大きく被害が広がっていると思われる。そして震災のことを思うとこのままでは・・・

 やはり時間をみて、補強工事をするように薦めてみよう。

 白蟻の被害は、解体工事すると良く分かるのですが、お風呂や台所廻りの被害が非常に多いです。又、今回のように玄関廻りでも結構あるものです。

 ただ大切なことは、白蟻で家全体が倒れる程被害を受けることはまずありません。よく白蟻駆除業者が白蟻の恐怖を植え付け、かなりの高額で薬を巻いたりするようですが、十分気をつけてください。

 相談するとしたら、訪問販売の白蟻駆除業者ではなく、信頼できる地元の業者にお願いしたほうがよいと思います。

 冷静に対処するのが一番です。

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雨漏れ

雨漏れがするとあるお客様から言われ見に行ってきました。

 この建物を施工した会社は、現在はありませんが、地元では、かつての売り上げがナンバー1の非常に有名なところです。

 原因は下の写真でも分かるように、ベランダ部分の外壁の水切りのつけ方の不良である事がわかりました。


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外壁材を剥がして見ると、タイベック(文字が書いてある白い紙のこと)が水切りの下になっていました。これでは、外壁の中に雨が入ったら下階の部屋に雨が落ちていきます。実は、こういう施工は結構やられています。日経ホームビルダーの何月号かにも、同じような雨漏れの報告がなされていました。


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 水切りの上にタイベックがくるように直しました。こうすることによって外壁の中に雨がはいっても、水切りを伝って、外にでるようになります。

 雨漏れは、最も嫌われるクレームのひとつです。どんなに立派な住宅を造っても、雨漏れがする家は、最悪です。その事は、我々は肝に銘じなければならないと、思います。

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とりあえず三日分

 現在の防災対策は、地震などの天災に見舞われたとき、何とか三日間しのいでくれれば、救援がきてくれる。という前提で考えられています。
 その三日間を私たちが自力で何とかしなければなりません。消防・警察・役所・自衛隊などは基本的にはあてにはできません。
 今日の山形新聞にこの辺のことについての記事が載っていました。

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 非常持ち出し品チェックリストの内容を紹介します。

 食料(三日分)  
 飲料水
 懐中電灯(乾電池とセット)
 ライターまたはマッチ
 軍手または手袋
 くつ
 衣類
 携帯ラジオ(乾電池とセット)
 缶切り
 ナイフ
 ロープ
 救急用品セット
 レインコート
 簡易トイレ
 免許証や健康保険証(コピーでも)
 現金(公衆電話用に10円玉も)
 油性フェルトペン
 粘着テープ
 タオル
 毛布 
 トイレットペーパー・ウェットティッシュ
 ポリ袋
 ホイッスル(救助を求めるときに使用)
 家族の写真(はぐれたときの確認用)

  注意  
 両手を自由にできるリュックなどに入れ、目のつきやすい場所に置く
 全体の重さの目安は男性が15キロ、女性が10キロ

人と防災未来センターはホームページで、高齢者や乳幼児のいる家庭に対応した持ち出し品のリストを公表しています。
 

 月並みですが、備えあれば憂いなし です。しかし、それがなかなかできなんですよね。

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