2008年05月

オール電化への対応

 5月23・24日に新住協の総会に出席しました。

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盛岡市民セミナーの様子ですが、暗くてよく分りませんね。

 その会の仲間の高橋工務店さんと一緒にお酒を飲む機会があり、色々建物に対する思いを聞かせていただきました。同じ住宅会社を経営する身として、非常に参考になる会話をさせていただきました。

 高橋工務店さんのHPにはオール電化への対応をハッキリと書かれています。

 この件を質問したところ、ご本人は、ハッキリ言うことにより『すっきり』したと言っておりました。

 高橋さんが、おしゃっている事は、ごもっとな事で、まさしく新住協が目指す方向性でもあります。

 同じ新住協の仲間でも、いわゆる一般的なオール電化に取り組んでいる会社も沢山あります。
 

 新住協としても、その辺のことは、交通整理をして頂きたいと私も常々思っています。

 私も、オール電化への考え方については、カテゴリーのオール電化に書いていますので、是非参考にしていただければと思います。

 地球温暖化が叫ばれる昨今ですが、うたい文句ばかり先行し、実態は、まったく伴わないケースが非常に多くあります。

 本当の省エネルギー住宅は何がを自問自答し、社会に貢献できる企業になるように努力してゆきたいと思っています。
 
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大切なのは、洞察力

 住宅産業を取り巻く、環境は非常に厳しいものがあります。

 しかし、ビンチはチャンスで、これからの住宅づくりをどう読むかによっては、必ず、我々のように地元で小さくやっている会社でも、陽の目を見ることがあると思っています。

 そこで、住宅会社を運営する上で、一番大切なことは、

 『これからの世の中が、どう変わるかを感じ取る、洞察力

 だと思います。

 これは、住宅業界にのみにいえる事ではなく、全ての産業で共通する課題だと思います。

 とりわけ住宅業界でのキーワードは、

 環境デザイン性

 だと思っています。

 幸い、環境については、私が大学で勉強してきたことが非常に役立っています。

 私は、東京の芝浦工業大学の建築工学科で、設備研究室に所属していました。

 その当時から環境問題に関心があり、大学の卒業論文も、

 『ソーラーシステムを導入した際の、イニシャルコストとランニングコストの比較』というテーマで、その当時からソーラーシステムを研究していました。

 30年近く前の技術では、ソーラーシステムの効率や設備の耐久性などが余りよくなく、ランニングコストをペイできない結果でした。

 逆に言えば、30年前と同じテーマが現在でも通用し、むしろ益々必要性が増しています。

 その当時は、Q値(熱損失係数)を電卓ではじいて計算していましたので、非常に時間を要しました。

 今は、コンピューターなる魔法の機械がありますので、複雑な計算も一瞬で出てきます。誠に有難いものです。

 私は、今更ながら、当時このような研究テーマを与えて下さった大学の先生に感謝しております。

 昔は、大きなビルを対象として、Q値計算していました。(Q値は、そのビルの断熱性能を計算し、それに見合った空調設備を選定するための計算式です。)

 まさか、住宅までその性能が要求される時代がくるとは、私自身予想もしていませんでした。

 地球温暖化の問題が、新聞に載らない日はありません。

 住宅にも具体的対策が要求される時代が直ぐそこまできています。

 時代は、どんどん変わっているのです。


 住宅のデザイン性の問題は、その時代の流行と設計者の感性が大きな要素を占めています。

 その感性を磨く訓練が必要です。

 設計力は、設計者の努力しだいだと思っています。

 まさしく、個人努力そして企業努力できる分野でもあります。

 お客様に選んで頂ける住宅造りは、奥が深いですね。


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工務店受難の時代

 今年の3月9日のブログで酒田の住宅会社がここ8年で6社倒産したことを書きました。

 我々住宅産業は、同じ建築業界でも、仕事が官庁相手ではないので、談合などというものが存在しません。

 まったくの、自由競争です。

 即ち、会社の大小に関係なく、同じ土俵の上で競争しなければなりません。
 
 今までの地方の工務店は、その地域に檀家があり、毎年、ある一定の仕事を確保してきました。

 しかし、時代が変わり、特に若いひとは、自分たちの感覚にあった住宅を建てるようなっています。

 工務店が、若い人たちのセンスに追いついていかないという大きな問題が生じてきています。

 これだけ、情報が飛び交う社会ですので、都会で起きた現象が、地方に波及するのに、現代は、多くの時間を要しません。
 
 今住宅に、どういうものが望まれているかを分析する能力が問われるわけです。

 大手の住宅会社は、優秀な社員を多数動員し、日々研究をしています。

 そういう会社と同じ土俵の上で、勝負しなければならないわけですから、並大抵の努力をしないと、太刀打ちできません。

 現代は、住宅に要求される、ものが多岐にわたって非常に複雑になってきています。

 例えば

 ①耐震性
 ②断熱性
 ③デザイン性
 ④機能性
 ⑤メンテナンス
 ⑥保証(完成保証・瑕疵保証・地盤保証など)
 ⑦税金
 ⑧融資
 ⑨経済性
 ⑩安全性
 ⑪工程

 などなど、実に多くの事が要求されます。

 仮に、全てを満たしたとしても、お施主様に選んでいただけるような、住宅であるがどうかは、別問題です。

 このような、多くのことが要求される住宅を提供できるノウハウがなければ、大手の住宅メーカーの下請けとして仕事をするしかありません。

 まだ、頭を下げて、大手ハウスメーカーに仕事を依頼する工務店は、まだ良い方で、多くの工務店は、昔から元請でやってきましたので、余り人に頭下げて仕事を依頼する習慣がありませんでした。よって、仕事がなくても、営業をしないのが実態のようです。

 こうなってくると、どうしようもありません。開店休業状態です。

地元工務店が、フランチャイズ系の住宅会社に頼らず、自分たちの技術力でなんとか、この時代を切り抜けていくためのヒントを与えてくれるのが、新住協と家づくり援護会(イエンゴ)だと思います。

 新住協は、技術的な面

 家づくり援護会(イエンゴ)営業的な面

 で多くのノウハウを提供してくれます。

 この二つの団体は、NPO法人で、どこかのメーカーの紐付きでは、ありませんので、非常に中立な立場でアドバイスして頂けます。

 私にとっては、大きなサポーターです。

 酒田市では、去年の新築住宅が三隣亡の影響もあってか、約半分です。

 この時代をいかに切り抜けるか。

 工務店の受難時代は、当分続きそうです。

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テーマは、妖艶

 四年ほど前に、中町に『愛子屋』という居酒屋の改修工事をさせて、いただきました。

 その際のテーマの説明で使った言葉が『妖艶』です。


 妖艶(ようえん) の言葉の意味は、

 《あやしいほどになまめかしく美しいこと。また、そのさま。》

 非常に建物を表現するのに、難しい言葉ですが、具体的には、テーマカラーをにすることに決めました。

 全体の説明をしましたら、オーナーの方が、私に任せるということですので、全てのデザインを私共で決めさせていただきました。

 私は、お酒を飲む場所は、非日常的な空間が大切だと思います。

 いかに、非日常を演出するか。

 店舗設計は、実に楽しいものです。

 妖艶な雰囲気が少しでも感じていただければ幸いです。
 
 是非一度寄って頂ければ幸いです。

 酒田市中町2-3-2
     TEL 0234-23-2880
       日曜日定休日
 
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住宅は日々進化しています。1

 私が、自分の住宅を建てたのが、平成8年12月ですので、丸11年になります。
その当時は、もうすでに高断熱高気密住宅は、ありましたが、結構値段が高くて、まだまだ一般的では、ありませんでした。

 当時は、前の会社のサラリーマンでした。

 私は、どうせ自分の家をたてるのであれば、実験住宅でもよいので、自分が勉強している高断熱高気密住宅を是非やってみたいと思いました。

 仕事の合間や休日に、現場に行き、自分で、気密シートをはったりと作業して、何とか高断熱高気密住宅を完成させました。(気密は、2.04c㎡/㎡ですので余りよくありません。)

 さぞかし、暖かい住宅が出来たと、喜んでいましたが、実態は、ちょっと違っていました。

 失敗談

 ①サッシの性能が悪くて寒い。

 その当時は、樹脂サッシは、ありましたが、価格が非常に高く、住宅一棟丸々使うという発想はできませんでした。

 私は、当時発売したばかりのアルミのペアサッシを取り付けたのですが、窓は、断熱サッシとは、名ばかりで、隙間は結構あるし結露も頻繁におこりました。

 そして、一番の悩みは、コールドドラフトでした。

コールドドラフトとは、窓辺で冷やされた空気の固まりが、暖房によって下降気流となり部屋を駆け抜ける現象で、脳溢血や冷え性が悪化するなど身体的影響も指摘されています。


 特に、居間の掃きだしサッシの窓のコールドドラフトは、ひどかったです。(丁度、下図のようでした。)

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 ②暖房方法
 暖房は、灯油の温水パネルヒーターを採用しました。

 温水パネルヒーターそのものは、問題ないのですが、冷媒配管が開放式なので、毎年のように、試運転で、エア抜きをしなければいけません。多少の知識があればよいのですが、一般の方がメンテナンスするのは、ちょっと大変です。

 前にブログでも書いたように、熱源は分散しているほうが、良いので、自宅は、ご丁寧にトイレと洗面所にも設置しました。

 良くかんがえると、トイレ・洗面所は、いつも排気する部屋なのでわざわざ設ける必要はありませんでした。結局エネルギーを無駄に捨てている状態です。


img_0413.jpgトイレの中に温水パネルヒーターを設置。結果的には、過剰設備でした。










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